『FROZEN DAYS』の3曲目は【CHIASMA】(以下【キアズマ】)。

 【キアズマ】を聴いてまたまた心が折れてしまった。【キアズマ】をどうレヴューしたらよいのだろうか? ユニークなメロディーが連なるテーマ部だけは楽しんで拝聴できるが,それ以外のフリーインプロは聞こえてはいるが聞いていられなくなる。途中からは騒音のようにしか聞こえなくなる。

 元来,音楽とは譜面を書いている時点からして理性で感情を揺さぶるものであろう。ただし山下洋輔トリオの演奏は,ある時点から理性を無くして,理性を否定して,感情100%で感情を揺さぶろうとしているように思える。

 【キアズマ】は,山下洋輔トリオが,これは【キアズマ】という曲である,といった認識を無くした演奏だと思う。
 【キアズマ】にあるのは,ただ音数を増やすことと,早弾きすることと,よい大きな音で演奏すること。そんな強力なピアノドラムサックスが,常に1人で他の2人と対峙している意識がある演奏なのだから収拾がつかないのも当然であろう。

 3人が3人共にアクセル全開で突っ走るだけ。レッドゾーンを超えオーバーヒートした状態でブレークをかけないチキンレースに参加したかのようなフリージャズの心理戦。断崖絶壁へと向かっていく。

 
YOSUKE YAMASHITA : Piano
AKIRA SAKATA : Alto Saxophone
TAKEO MORIYAMA : Drums

FROZEN DAYS-1
FROZEN DAYS
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