『INTO SOMETHIN’』の1曲目は【TYRON】(以下【タイロン】)。

 管理人は【タイロン】にドハマりしたことがあって,つい最近も【タイロン】ばかりを延々と連続再生したばかりある。個人的に「旬な一曲」が【タイロン】である。

 ラリー・ヤングオルガンが,上質なグルーヴの波の上を,まるでクラゲのように,ゆらゆらと漂い続けている。これが超超・気持ちいい〜。こんなにもリラックスしたオルガンが「上下左右」にゆらゆらと〜。
 イントロとアウトロでのラリー・ヤングサム・リヴァースとのカウンター・ユニゾンの“緩さ”が真に快感である。

 ラリー・ヤングオルガンソロでは,3分15秒での引っ掛かりと突っぱねたオルガンの音色が大好物で,この前後10秒間の連射の演奏には「オルガンコルトレーン」を彷彿させてくれる。
 5分25秒からのグラント・グリーンギターソロも「ヘタウマ」で大いに盛り上がって,サム・リヴァーステナーソロへと繋いでいくが,ここからエルヴィン・ジョーンズドラムサム・リヴァースを激しく煽り出すものだから,本来は理論派でモーダルな演奏を得意とするサム・リヴァースが攻め続ける構図で,雰囲気が黒潮の急流に変化する。

 しかし,そんなサム・リヴァースの“大波”に揺らされる【タイロン】の安定性に,ラリー・ヤングの“クールなオルガニスト”を強く意識させられてしまう。

 
SAM RIVERS : Tenor Saxophone
LARRY YOUNG : Organ
GRANT GREEN : Guitar
ELVIN JONES : Drums

INTO SOMETHIN'-1
into somethin'
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マナセとアモンは邪悪な仕方で治める(歴二33:1-25)
秋吉敏子 『トシコ=マリアーノ・カルテット