「ジェイー小濱クインテット」! LIVEレポート2日目の今夜はステージング編です。

 ジェイ ・トーマスが上手い。小濱安浩が上手い。流石はバンドの顔である。流石は双頭バンドのリーダーである。ジェイ ・トーマスは確かにジャズ界の「生き字引」であり,小濱安浩は確かにジャズ界のレジェンドである。会場全体が2人のフロントマンの音選びを聞いている。
 ただし管理人が「ジェイー小濱クインテット」を再び聴くなら平手裕紀のリーダー・トリオで聴いてみたい。それが「ジェイー小濱クインテット」を聞き終えて感じた素直な感想である。

 そう。平手裕紀トリオであって平手裕紀ピアノトリオではない。
 平手裕紀ピアニストではなく本職はトランペッターである。そんなことは知らずにライブを楽しんでいたらピアノソロの途中でいきないトランペットを吹き出すのだから驚いた。しかも左手ではピアノを弾いたままで右手1本でコントロールされた絶品のトランペット。そのアドリブ日野皓正クラスなのだから2度驚いた。平手裕紀トランペッターとしても要チェックの「二刀流」ジャズメンである。

 でも管理人が平手裕紀を推すのなら,断然ピアニストとしての彼を推す。メンバー紹介のMCの中でジェイ ・トーマス小濱安浩の両御大が共に「ジニアス」「天才」という言葉を使って平手裕紀を紹介した。
 NY帰りの実力者であるベース権上康志ドラム倉田大輔の紹介の仕方とは大違いで,明らかに平手裕紀はバンドの宝であり,平手裕紀シフトに転じる別格の高待遇である。

 “百戦錬磨”の両雄が敢えてその才能を讃えてみせるくらいに平手裕紀ピアノが最高に素晴らしい。特徴的な音階の使い方が実に新鮮に聴こえるピアノで,あんな風に弾かれたらフロントがどんなにしょぼい演奏をしても全部一級品に仕上がる感アリアリ。
 期待の若手ゆえに帰宅後,平手裕紀をググってみると,何と!今月矢野沙織ちゃんのピアニストとしてライブで共演する予定があるじゃありませんかっ! 平手裕紀はもう期待の若手などではなくブレイク直前なのでしょう。いつの日か日本のTOPを獲るように思います。

 ほぼ全曲でピチカートとアルコ入りのソロを弾く権上康志の生真面目なベースが大熱演。意識的にオカズを叩こうとしない倉田大輔の控え目なドラムが大人でしたね。
 平手裕紀は,いずれは「ジェイー小濱クインテット」から独立して「平手裕紀トリオ」を結成するであろうが,その際にはベース権上康志ドラム入りで広島公演してくださいねっ。

 さて,この記事はLIVEレポートなので,ステージ後半のセットリストを報告しておきます。

 
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