『OPEN LETTER』の7曲目は【WALTZ FOR DEBBY】(以下【ワルツ・フォー・デビー】)。
ビル・エヴァンスの偉大なる功績は,ジャズ・ピアノ界に“エヴァンス派”を産み出しただけにとどまらず,他の楽器演奏者にも“エヴァンス派”を産み出したこともその1つであろう。
ラルフ・タウナーも“エヴァンス派”を代表するギタリストであり,過去にも【ブルー・イン・グリーン】の演奏が残されている。
ソロ・ギターで演奏される【ワルツ・フォー・デビー】が実に素晴らしい。ビル・エヴァンスの世界観そのままにジャズ・ギターで完全再現された内省的で透明度の高い音のハーモニーが秀逸である。それでいてギターらしい,弦楽器の響きとスウィンギーな展開に,ラルフ・タウナーの“らしさ”が感じられる。
そう。“エヴァンス派”ギタリストだからこそ,ビル・エヴァンスの和声の素晴らしさをギターに置き換えるに当たり,ギターにしかできないヴォイシングで表現している。
ただしそんな原曲との違いを意識するのは,ピアノではなくギターの演奏も有りだなぁ,と思ってからのこと。ソロ・ギターで演奏されようとも,ラルフ・タウナーの【ワルツ・フォー・デビー】はビル・エヴァンスの演奏イメージにとことん忠実である。
これほどまでにラルフ・タウナーの【ワルツ・フォー・デビー】に,ビル・エヴァンスの“神々しさ”を感じるのは,ソロ・ギターだから如実に聴こえてくる,小さな和声の積み重ねにある。
ギターの名手=ラルフ・タウナーだから如実に聴こえてくるヴォイシングの響き具合が最高に美しい。
【ワルツ・フォー・デビー】とは,音楽を越えた部分で捧げられたラルフ・タウナーからビル・エヴァンスへの「愛情表現」そのものである。
ビル・エヴァンスになりたかったギタリスト,それがラルフ・タウナーというジャズ・ギタリストなのである。
RALPH TOWNER : Classical Guitar, 12-String Guitar, Synthesizer
PETER ERSKINE : Drums
神を恐れる者たちのための賢明な助言(伝4:1-7:29)
秋吉敏子 『ディグ』
ビル・エヴァンスの偉大なる功績は,ジャズ・ピアノ界に“エヴァンス派”を産み出しただけにとどまらず,他の楽器演奏者にも“エヴァンス派”を産み出したこともその1つであろう。
ラルフ・タウナーも“エヴァンス派”を代表するギタリストであり,過去にも【ブルー・イン・グリーン】の演奏が残されている。
ソロ・ギターで演奏される【ワルツ・フォー・デビー】が実に素晴らしい。ビル・エヴァンスの世界観そのままにジャズ・ギターで完全再現された内省的で透明度の高い音のハーモニーが秀逸である。それでいてギターらしい,弦楽器の響きとスウィンギーな展開に,ラルフ・タウナーの“らしさ”が感じられる。
そう。“エヴァンス派”ギタリストだからこそ,ビル・エヴァンスの和声の素晴らしさをギターに置き換えるに当たり,ギターにしかできないヴォイシングで表現している。
ただしそんな原曲との違いを意識するのは,ピアノではなくギターの演奏も有りだなぁ,と思ってからのこと。ソロ・ギターで演奏されようとも,ラルフ・タウナーの【ワルツ・フォー・デビー】はビル・エヴァンスの演奏イメージにとことん忠実である。
これほどまでにラルフ・タウナーの【ワルツ・フォー・デビー】に,ビル・エヴァンスの“神々しさ”を感じるのは,ソロ・ギターだから如実に聴こえてくる,小さな和声の積み重ねにある。
ギターの名手=ラルフ・タウナーだから如実に聴こえてくるヴォイシングの響き具合が最高に美しい。
【ワルツ・フォー・デビー】とは,音楽を越えた部分で捧げられたラルフ・タウナーからビル・エヴァンスへの「愛情表現」そのものである。
ビル・エヴァンスになりたかったギタリスト,それがラルフ・タウナーというジャズ・ギタリストなのである。
RALPH TOWNER : Classical Guitar, 12-String Guitar, Synthesizer
PETER ERSKINE : Drums
神を恐れる者たちのための賢明な助言(伝4:1-7:29)
秋吉敏子 『ディグ』