『HEART AND NUMBERS』の6曲目は【HUMAN BITES】(以下【ヒューマン・バイツ】)。

 ドラムピーター・アースキンが入っているのはそのせいなのかは知らないが【ヒューマン・バイツ】は,ドン・グロルニックの考えるウェザー・リポート・トリビュートである。
 イメージとしてはドラムピーター・アースキンではなくオマー・ハキムに交代した頃のサウンドで『ドミノ・セオリー』『スポーティン・ライフ』辺りを狙っているように思う。

 ピーター・アースキンスティーブ・ジョーダンと組んだタイトなツイン・ドラムである。特徴あるシンセサイザーによるベース・ラインがうねりを上げている。
 敢えてベースレス編成にしたドン・グロルニックは,それくらいに【ヒューマン・バイツ】でウェザー・リポートをやる自信があるのだろう。
 
 ドン・グロルニックジョー・ザビヌル以上の大仕事をこなしている。仮想ウェイン・ショーターマイケル・ブレッカーが実に楽しそうにウェザー・リポート・トリビュートを吹き鳴らしている。
 ウェザー・リポートカヴァー曲ではない,数あるウェザー・リポート・トリビュートの中でも最高の演奏の1つである。

 
DON GROLNICK : Synthesizer
CLIFFORD CARTER : Synthesizer Programming
MICHAEL BRECKER : Tenor Saxophone
HIRAM BULLOCK : Guitar
STEVE JORDAN : Drums
PETER ERSKINE : Drums

HEARTS AND NUMBERS-1
HEARTS AND NUMBERS
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