
オムニバスって結局はジャズメンのオリジナル・アルバムの中の入っているのだから,シングル発売のみとか別テイク収録でもない限り「無用の長物」だと思っている。その昔「MY BEST SELECTION」的なカセット・テープを作っていた管理人世代の人はよく分かるでしょっ?
『ジャズ・CM・ヒッツ』を買ったのも「新品200円の投げ売りセール」だったから。普段ならそれでも絶対に買わないのだけど『ジャズ・CM・ヒッツ』はヴォーカルものですよ。
ナット・キング・コールの名曲【L.O.V.E.】とボビー・マクファーリンの名曲【DON’T WORRY,BE HAPPY】ですよ。
恐らくはアドリブログでナット・キング・コール批評は登場しないし,ボビー・マクファーリン批評はチック・コリアとの共演盤ぐらいしか登場しないのだから,この両者に限ってはオムニバス・アルバムが「無用の長物」になる可能性は限りなく少ない。
正直,逆にナット・キング・コールの【L.O.V.E.】とボビー・マクファーリンの【DON’T WORRY,BE HAPPY】を本当は欲しいのに,購入する理由付けができないので,今後購入する可能性もほとんどない。
ねっ,特に男性思考の読者の皆さん,なんだかんだ言って購入する理由付けを探す管理人の気持ちが分かるでしょっ?
そういうことで「新品200円の投げ売りセール」&ナット・キング・コールとボビー・マクファーリン目当てで買った『ジャズ・CM・ヒッツ』でしたが,実はこのアルバム,大いに“ひねり”が効いている。

ただし『ジャズ・CM・ヒッツ』の収録トラックは,TVCMそのものズバリではない。TVで流れた同じ曲の別演者の別演奏を敢えて選んで収録している。
そう。『ジャズ・CM・ヒッツ』の真実とは,日本のTVCMで有名になったジャズ・ナンバーの「隠れ」名演集である。
『ジャズ・CM・ヒッツ』をきっかけに,小難しいジャズの世界に足を踏み入れた方がいらっしゃるかもしれませんねっ。
あっ,でも余り『ジャズ・CM・ヒッツ』を評価しないようにしよう。そうしよう。高評価がきっかけでオムニバスまで買い集めるようになると“ジャズの底なし沼”にズボッ。えっ,すでに足下すくわれてるですってぇ。
PS 『JAZZ CM HITS』の演奏者は全員外国人ですが,こちらは日本国内のTVCMで流されてヒットした企画盤のため「海外」ではなくVARIOUS ARTISTS:国内・企画盤批評」に分類しております。
01. WHAT'S NEW - JACKIE McLEAN
02. WORK SONG - BABY FACE WILLETTE
03. A TIME FOR US - MEL TORME
04. TAKE FIVE - BUD SHANK
05. 'ROUND MIDNIGHT - HERBIE HANCOCK
06. MY FAVORITE THINGS - SARAH VAUGHAN
07. STRANGER IN PARADISE - COLEMAN HAWKINS
08. L.O.V.E. - NAT KING COLE
09. ALL OF ME - BILL PERKINS
10. DON'T WORRY, BE HAPPY - BOBBY McFERRIN
11. FIVE SPOT AFTER DARK - ART FARMER
12. END OF THE WORLD - JULIE LONDON
13. WHEN YOU WISH UPON A STAR - HUGH LAWSON
14. NIGHT AND DAY - JOE HENDERSON
VARIOUS ARTISTS
(キャピトル・レコード/CAPITAL RECORDS 1996年発売/TOCP-8964)
(ライナーノーツ/小川隆夫)
(ライナーノーツ/小川隆夫)
パウロは自分の使徒職を擁護する(ガラ1:1-2:14)
和泉宏隆 『COMPLETE SOLO PIANO WORKS II』