研ぎ澄まされ,考え抜かれた音を即興で配置するパーカッションの富樫雅彦とピアノの菊地雅章。 発せられる直前まで悩み抜き,磨かれ選び抜かれた音を精妙に配置し合う。音を奏でることは音と音の間を浮き立たせることである。そう言わんとする演奏が多い。 「J−ジャ ...
富樫 雅彦 / スピリチュアル・ネイチャー
今では一般の日常語となった「スピリチュアル」という言葉はいつ頃から世間に定着したのだろう。恐らくは美輪明宏のあのTV番組のせいなのだろう。この世は「スピリチュアル」の花盛り。猫も杓子も「スピリチュアル」の文字を見る。 しかし,巷に「スピリチュアル」が ...
[CDレヴュー] 宮間利之とニューハード+富樫 雅彦 / 牡羊座の詩 / CANTO III
『CANTO OF ARIES』の3曲目は【CANTO Ⅲ】(以下【Ⅲの詩】)。 【Ⅲの詩】からの宮間利之とニューハードは「前衛即興演奏集団」である。 メンバー全員での合奏をキーポイントに交えながら,スペイシーな場面から指定された音場とタイミングでアナ ...
[CDレヴュー] 宮間利之とニューハード+富樫 雅彦 / 牡羊座の詩 / CANTO II
『CANTO OF ARIES』の2曲目は【CANTO Ⅱ】(以下【Ⅱの詩】)。 個人的に【Ⅱの詩】も【Ⅰの詩】同様「組曲」の序章であり,大ジャンプのための長めの助走という位置づけで間違いないと思う。 ただし【Ⅰの詩】との違いは【Ⅱの詩】では一気に黒 ...
[CDレヴュー] 宮間利之とニューハード+富樫 雅彦 / 牡羊座の詩 / CANTO I
『CANTO OF ARIES』の1曲目は【CANTO Ⅰ】(以下【Ⅰの詩】)。 【Ⅰの詩】はまずは静かに始まるオープニング。シンバルとピアノの音だけはハッキリと,その他は一音だけを吹き放つ。 まっ,全く見当違いなのだけど「組曲」でオープニングと来る ...
[CDレヴュー] 宮間利之とニューハード+富樫 雅彦 / 牡羊座の詩
日本の歌謡曲に欠かすことのできない「歌伴」ビッグ・バンド=宮間利之とニューハード。そんなジャズとは対極にあったビッグ・バンドだったからこそ“鬼才”富樫雅彦に“蛇口をひねられた瞬間”末恐ろしい演奏力が爆発してしまった。 「日本ジャズ・ディスク大賞」を受賞 ...
[CDレヴュー] 富樫 雅彦 & J.J.スピリッツ / ソー・ホワット〜ライヴ・アット・新宿ピット・イン / IT'S YOU OR NO ON
『SO WHAT〜LIVE AT PIT INN SHINJUKU』の4曲目は【IT’S YOU OR NO ON】(以下【イッツ・ユー・オア・ノー・ワン】)。 【イッツ・ユー・オア・ノー・ワン】は,会場全体を巻き込んだ大盛り上がり大会。ノリノリのスイ ...
[CDレヴュー] 富樫 雅彦 & J.J.スピリッツ / ソー・ホワット〜ライヴ・アット・新宿ピット・イン / AUTUMN IN NEW YORK
『SO WHAT〜LIVE AT PIT INN SHINJUKU』の3曲目は【AUTUMN IN NEW YORK】(以下【オータム・イン・ニューヨーク】)。 バラード・ナンバーなのだから【オータム・イン・ニューヨーク】の主役は,峰厚介のテナー・サッ ...
[CDレヴュー] 富樫 雅彦 & J.J.スピリッツ / ソー・ホワット〜ライヴ・アット・新宿ピット・イン / ALL THE THINGS YOU ARE
『SO WHAT〜LIVE AT PIT INN SHINJUKU』の2曲目は【ALL THE THINGS YOU ARE】(以下【オール・ザ・シングス・ユー・アー】)。 【オール・ザ・シングス・ユー・アー】は有名スタンダードの"らしさ"を感じるストレ ...
[CDレヴュー] 富樫 雅彦 & J.J.スピリッツ / ソー・ホワット〜ライヴ・アット・新宿ピット・イン / MONK'S HAT BLUES〜MILESTONE
『SO WHAT〜LIVE AT PIT INN SHINJUKU』の1曲目は【MONK’S HAT BLUES〜MILESTONE】(以下【モンクス・ハット・ブルース〜マイルストーン】)。 冒頭から流れる井野信義の深いベースに耳ダンボ。完全に「臨戦態 ...
[CDレヴュー] 富樫 雅彦 & J.J.スピリッツ / ソー・ホワット〜ライヴ・アット・新宿ピット・イン
「富樫雅彦&J.J.スピリッツ」のコンセプトは,フリー・ジャズの名手4人だからアレンジできた,斬新でストレート・アヘッドなスタンダード演奏にある。 過去においてメロディーを捨てて実験的な演奏活動に没頭してきた名手4人が“一球入魂的な”ハード・バップ・ ...